紫の上とVirture

2003年10月6日
 
歯を食いしばって考えた。
 
 
 
今でもずたずたに心を引き裂く
彼が葉嬢にやさしい時。
必要以上に口調が優しい気がするし、可愛がってるって感じがする。
目に見えるところでやられて、見なきゃいいのに見つけてしまって
見る度ほんとうに心の底から 罵りや恨みが吐き出してきそうなくらい 
とてもとてもとても苦しくなる。
 
恨んでしまうともっと苦しくなるのわかってて
それでも彼女をワルモノにしたがる。
こんなに私を悲しませる彼を責めたくなる。
傷ついたのよ、どうしてくれるの、て言いたい気持ちでいっぱいになり
なぜこんな苦しめることするんだろう、好きならやめてくれたっていいじゃないかお願いしたのに、と
自分も彼女も彼をも心の中で刃でぎざぎざにしてる。
 
ほんとうに、彼女だけはだめだ。
わかってほしい。
どうしても、
どうしても、だめだ。
もし、彼がこのまま彼女に優しくするのなら、私の願いより彼女との交流を取るなら、
彼を失ってもいい、
それでもいいのか、と
究極の選択を突き付けて
それっくらいしても構わない、くれてやる、てなくらい
自棄っぱっちに
激しく激しく憎悪が渦巻いているのを
心の中に嵐が吹きすさぶのを耐えている。
    
こんな苦しみを一刻も早く消し去りたくて
”もう考えるのやめよう””楽しい幸せになることを考えよう♪”
と試みるのに
あっけなく努力は破れて
いつのまにか唇を噛み締め、喉の奥から泣いている。


こんな嫉妬を憎悪を味わえるのを
”よかった、いつか役に立つかもしれない。
憎しみが消せない人の気持ちを汲み取ってあげれるようになる”
と観察もしつつ
客観的に考えたりもして
 
なぜ彼女がそれほど秀でてるのか思い浮かべて
ただもう感情が先に立って憎くて仕方ないんだけど
いいとこもいっぱい見つけられる。
デリカシーのない天然コだけど。
彼女は決してマイナスの感情のままにぶつけない。
彼氏にも他の人にも。
必ず紙に書いて整理して
とても上手に相手に気持ちを伝える。
それがいつも感心だった。
男の人に上手に甘える方法もうまく
それは媚を売ってる、て男前の女のコには嫌われるモトだけど
彼の立場に立って考えてみたら なぜ彼女みたいな言い方が気に入るのか
だから優しくしてるのか
わかる気がした。(ぐぅぅ
 
 
 
 
 *

少し前に先輩と源氏物語の話をしてた。
「やっぱり紫の上は
あそこまで自分を抑えなければいけなかったのは
身の上の負い目があったからだよね〜」

そう言うしかなくて。
たいへんなたいへんな美徳だけれども
はやりそこまで自己を犠牲にすることには躊躇ってしまう気持ちが
彼女を尊敬するけれども、女の生き方として範とするに二の足を踏んでしまう。
 

 『情の深いやさしい方でいらっしゃるのね。
  そんな方は やはり忘れ難いでしょうね・・』

浮気してきた源氏に
苦しみを抑えて まずそう言うことのできる彼女。

どこまでもどこまでも
自分の悲しみより 源氏の立場を気持ちをまず思いやり
苦しみはこっそり涙とともに流した。

 
その自己抑制は
壮絶なはずで
今私が苦しんでいるのと較べれば
ほんとうに、称賛に値する。
文字にすれば簡単なこと、実行するのは
とてもとても苦しい自分との闘いであること
今なら とてもよくわかる。

 
おかげで彼女は誰よりも源氏に愛されて
最後の最後まで はやり最愛の人だったけれども
彼女自身は
「おかあさまのような女性になりたいの」と告げる明石の上に
「いいえ、私のようになってはだめ」
と諭すのが
女性の哀しみを一身に表して
胸掴まれる。。


 *
 
けれど
男性にしてみれば
そうして自分の気持ちを思いやってくれる人を
愛さずにいられないのを解かる。
 
そうして、
私が如何に今まで
ぎゃーぎゃーと自分の哀しみ苦しみばかりを訴えて
なんとかしてよ、と彼を追い詰めて苦しめていたかも
同時に諒解してしまった。
 
・・これじゃ、愛されないはずだ・・・

愛してよ、と求めるのが
自分ばかり得ようとして
犠牲者面する人が
愛されるわけがない。

それは。。っ 
”求めていいんだ””素直になれ”、って言ったから
だから
がんばって自分を変えて言うことにしたんだけど。涙涙

 
 
 
 
 
 
けれど
やり方を間違ったことにちがいないから
それでも
私から離れなかった彼に感謝しながら
祈らずにいられない。
 
どうぞこれ以上間違いを犯さないように
どうぞ口にする前に気付けますように
 
今の自分に抑制力があるか自信はないんだけど
(ほんとここ数ヶ月ヘンですね)
  
愛をする人でいられますように。 

 


あの憎悪が襲ってきた最中は、ものすごく苦しいのだけど
唇を噛み締めて 耐えることにした。
『 その人に耐えられない苦しみ
 乗り越えられない壁は
   与えられない』
と唱えて。

彼にぶつけるまい。
自分の内で
耐えて耐えて耐えて消化するぞ。

決心した。

願わくば、決心虚しく自分で気付かずまたやってしまうことのないように、
どうぞ気付けますように。
 


 


 
 

 - -

これは誰でもない
自分のため。
彼に嫌われないように、という意識は
もうない。
 

こうして積み上げる修行が
いつか自分の宝になるように。


  
 
 
 

 
 
 
 

どうか。
 







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