遠い人
2003年10月16日思えば小さい頃から
ずっと
遠くの人を想ってた気がする。
パパといるときは 行方の知らないママに、
ママと暮らしてる時はパパに想いを寄せて
近くにいるのにもう会うことのない幼馴染は
それでも がんばる素になれた
恥ずかしくない人になろう、って。
あと、音楽が支えだったな。
もう何世紀も前に亡くなった作曲家や、別世界にいるミュージシャンの
言葉やメロディーによって
心はげました。
さみしくても
辛くても
幸せな笑顔でいようと
あの頃の方がずっとがんばってたかもしれない。
好きな人は 遠くにいることが多い。
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私にとって危険な本を読む。
読んだが最後、顔がくしゃくしゃになるまでしゃくりあげてしまう。
そしてしばらくは戻ってこれない。
読んじゃいけないのわかってて、それでも手に取ってしまった。
行間が濃密で、いやでも自分の感情と向き合ってしまう。
そして気付く。
自分で認めるのは 悔しくて情けないけど
私やっぱり 猛烈に寂しいんだ。
いやがる猫を、アレルギーも構わず抱きしめる。
泣いてるときに傍にいてくれる人の気持ちがわかる子。
最近ずっと、思いついたように突然美容室やエステやマッサージに行ってしまう。
丁寧に触れてもらえる。労わるように。
あの人の腕の中で眠りたい。
一晩だけでいい。それができるなら死んでもかまわない。
−−江国香織−−
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